トラネキサム酸とは?

トラネキサム酸とは?

2021-06-09

トラネキサム酸(Tranexamic acid)はタンパク質を構成する成分である必須アミノ酸リシンを元に人工合成されたアミノ酸であり、止血剤・抗炎症剤として出血の予防・治療に用いられる。重度外傷、分娩後出血、外科手術、抜歯、鼻出血、重度月経などに投与される。遺伝性血管浮腫にも使用される。
現在WHO必須医薬品モデル・リストに収録されている。日本国内では止血剤としてトランサミンなどの商品名でも販売され、また後発医薬品も存在する。肝斑の適応では第一類医薬品のトランシーノ内服薬が販売されており、ほか美白有効成分として化粧品にも含有される。
副作用はまれであり、血栓症の危険因子がある場合には注意が必要となる。投与経路は、経口、静注など。水に易溶。味は非常に苦いため、経口投与の際はカプセル剤に製剤化される。
肝斑(シミ)の治療に内服薬のトランシーノ第一三共ヘルスケア)が第一類医薬品として販売されている。トラネキサム酸は日本国外で色素沈着の緩和に用いられたことはなかったが、日本では肝斑が薄くなったということから適用外処方されるようになり、『今日の治療指針2007年版』にも内服薬が処方例として掲載されるようになり、臨床試験が行われ、2007年に一般用医薬品として発売された。トラネキサム酸は化粧品にも配合される。2002年に資生堂の申請で、医薬部外品の美白有効成分として承認を得た。
2017年の文献レビューでは、肝斑に対して経口、外用共にトラネキサム酸は他の標準的な治療と少なくとも同等に有効で、副作用が少ない可能性がある。2018年のレビューでは、経口のトラネキサム酸は500mgの低用量でも、アジア人の肝斑に対して有効である。2019年の分析では、内服のトラネキサム酸の1日500mg、750mg、1000mg、1500mgの間で服用では肝斑の重症度の指数に有意な差は見られなかった。
内服のトラネキサム酸に、3%濃度のトラネキサム酸外用薬を追加した方が、20%濃度アゼライン酸の外用薬を追加するよりも有効であったという、100名でのランダム化比較試験がある。別の60名でのランダム化比較試験では、肝斑へのトラネキサム酸のマイクロインジェクションでは約35%に改善が見られ、1.5ミリのマイクロニードリングを施した面に同濃度のトラネキサム酸を塗布した方が約44%に改善が見られた。
5%濃度のトラネキサム酸の外用あるいは3%ハイドロキノン外用では、3か月後に肝斑の改善に有意差はなかったという100名でのRCTがある。
5%トラネキサム酸あるいは2%ハイドロキノンを外用し、3か月後に同様に有意な差がなかったという60名でのRCTがある。

※ウィキペディア参照